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狭心症の治療は早期発見が肝心 症状から治療、その後の生活のしかた

狭心症・心筋梗塞とは

心臓・冠動脈

狭心症とは、心臓に直結する冠動脈の内腔の一部が狭くなって、血液がスムーズに流れなくなり、心臓に必要なだけの血液(酸素・栄養)が供給できなくなる病気です。

詳しい狭心症のお話をする前に、冠動脈について少し説明をします。
冠動脈というは、心臓の細胞に酸素や栄養を与えている太い血管のことです。
一般的に冠動脈は左右それぞれ1本あり、左は大きく2本に分かれています。
左の前の方へ流れる血管を「左前下行枝」、後ろの方へ行く血管を「左回旋枝」、
右側の血管を「右冠動脈」と呼びます。

冠動脈の内腔が狭くなる原因は、動脈硬化です。
動脈硬化とは、血管内にコレステロールや中性脂肪など(プラーク)が沈着する病気です。
プラークが徐々に大きくなってきて血液の流れが悪くなると狭心症を発症します。
プラークがさらに大きくなり血管を塞いで血流が止まってしまうと「心筋梗塞」というさらに症状が悪化した病気を発症します。

健康な血管(断面図)動脈硬化(断面図)

狭心症のタイプは、大きく2つです。

労作性狭心症 (ろうさせいきょうしんしょう)

労作性狭心症とは、歩く・階段を上るなど体を動かした時に発作が起こる狭心症です。
体を動かすと、全身の血流を良くするために心臓が活発に動きます。
しかし、冠動脈が動脈硬化などによって狭まり、心臓に十分な血液が流れなくなると発作を起こします。
通常、労作性狭心症の発作は5~10分で落ち着きます。
発作が10分以上続く場合は心筋梗塞の可能性が極めて高い症状ですので、すぐに病院を受診して下さい。

労作性狭心症は症状別にさらに分類されています。

【 安定狭心症 】

歩いたり、階段を上ったりと、普段より激しい運動を行った時に発作が現れます。
安定狭心症は、決まった時間や同じ動作を行うたびに発作の現れる狭心症です。
労作性狭心症の患者さんの大部分が、ここに分類されます。

【 不安定狭心症 】

胸痛などの発作が突発的、または不定期に起こり、胸痛の強さも発作毎に異なります。
不安定狭心症は、特に心筋梗塞になってしまう危険が高いので、すぐに病院を受診して下さい。

安静時狭心症 (あんせいじきょうしんしょう)

このタイプは、体を動かさずに安静にしている時に発作が起こります。冠攣縮性(かんれんしゅくせい)狭心症とも呼ばれます。
冠動脈が一時的に痙攣を起こして細くなり、血流が低下することになり狭心症の発作が起こります。
就寝中(特に明け方3~5時)に発生することが多く、飲酒や喫煙でも発作を起こすことがあります。

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症状

狭心症の発作で典型的な症状は、胸が「痛い」「圧迫される」「締め付けられる」などの胸痛です。
その他、胃痛、吐き気、のどの圧迫感、背中の痛み、左肩の痛み、歯の痛みなどの症状が出る患者さんもいます。
発作が続く時間は5~10分程度で、これ以上続く場合は、心筋梗塞の可能性が高くなります。

狭心症になりやすいのは、このような方です。

心臓・冠動脈
  1. 【高血圧】 上が140mmHg以上、下が90㎜Hg以上
  2. 【糖尿病】 インシュリン注射を必要とするタイプの糖尿病は特に注意が必要です
  3. 【高脂血症】 総コレステロール値が220以上・悪玉のLDLコレステロールが140以上・善玉のHDLコレステロールが40以下
  4. 【肥満】 BMIが25以上  BMI=体重(kg)÷( 身長(m) × 身長(m) )
  5. 【喫煙】 1日20本以上の喫煙で、50%~60%も発症率が高くなります
  6. 【家族歴】 血縁に狭心症や心筋梗塞の人がいる

上記にあてはまる方で「狭心症かな?」と思う方は、一度、受診されることをお勧めします。

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検査

狭心症の検査では、生理検査といわれる心電図・運動負荷心電図・ホルター心電図・心エコー(超音波検査)などの検査を行います。
上記検査で診断がつかない場合は、冠動脈CT検査やシンチグラム検査を行います。
検査結果で冠動脈に狭窄や閉塞が疑われた場合、カテーテルによる冠動脈造影を行います。

それぞれの検査について簡単に説明します。

【 心電図 】

心臓が活動するときに微弱な活動電流が発生します。
それをとらえてグラフの形に記録し、波形の乱れやリズムから心臓の病気を読み取ろうとするのが心電図検査です。

【 運動負荷心電図(トレッドミル) 】

運動している状態を再現しながら、心臓にかかる負担を記録する心電図検査です。
主に、労作性狭心症を診断するために行われます。

【 ホルター心電図 】

携帯型の小さい機械で睡眠中から日中の活動中まで、日常生活での心臓の状態24時間記録する心電図検査です。
冠攣縮性狭心症も診断可能です。

【 心臓超音波検査(心エコー) 】

人の耳には聞こえないほどの高周波数の超音波を心臓に向けて発信します。
はね返ってくるエコー(反射波)をとらえて画像化し、心臓の動く様子を映し出して心臓の病気を診断します。
心筋梗塞の梗塞部位などの診断に非常に有用です。

【 冠動脈CT 】

造影剤を使用して、CT撮影を行う検査です。撮影時間は7秒間ほどで終わります。
冠動脈CTを行うと、コンピュータで心臓の3D画像を作り出すことができますので
以前であれば心臓カテーテル検査でしかわからなかった冠動脈の狭窄や閉塞の状態を確認することができます。
入院の必要はなく、外来のみで行える検査です。

【 シンチグラム 】

放射性医薬品を静脈に注射して、放射線物質がどのように心筋細胞にとりこまれるかを
“シンチレーションカメラ”と呼ばれる撮影機で撮影する検査です。
※ この検査が必要な患者さんは、連携する医療機関にご紹介させていただいています。

【 心臓カテーテル検査 】

カテーテルという細い管を主に手首の血管から体の中に入れます。
血管に沿って先端を心臓まで挿入し、心臓や冠動脈を造影剤を用いて撮影します。
検査はカテーテル挿入部の局所麻酔下で行います。
造影剤を使うことによって、血管の狭いところ(動脈硬化)、詰まっているところ(心筋梗塞)の有無や、症状の程度が分かります。
この検査を行う場合には、入院が必要となります。入院は2~3日、治療時間は1時間程度です。

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治療・手術

狭心症・心筋梗塞の治療方法は、「薬物治療」「経皮的冠動脈形成術(PCI) 」「冠動脈バイパス手術」の3つが代表的です。
どの治療を行うかは、患者さんの病状や、他に病気を持っているかどうかなどにより判断されます。

薬物治療

狭心症の治療に使用される薬は、発作を抑える薬と血栓(けっせん:血の固まり)が出来ないようにする薬があります。
発作を抑える薬には、「硝酸薬」、「β遮断薬」、「カルシウム拮抗薬」などがあります。
血栓が出来ないようにする薬は、「抗血小板薬」、「抗凝固薬」などがあります。
よく採血のときに「血液さらさらにするお薬飲んでますか?」と言われた方もいらっしゃると思いますが、そのお薬です。
また、経皮的冠動脈形成術(PCI) や冠動脈バイパス術などと合わせて使われることもあります。

経皮的冠動脈形成術(PCI)

冠動脈カテーテル治療は,冠動脈の狭くなった部分を拡げる治療です。
これによって冠動脈の血流が増えて,症状の改善や心臓の筋肉を助けることができます。
体への負担が少ないため、短期間の入院で、血流を改善する効果が高い治療法です。
標準的な治療時間は2時間程度です。
標準的な入院期間は3~4日間です。

【 経皮的冠動脈形成術(PCI) の治療方法 】
  1. カテーテルを挿入する手首に局所麻酔を行います
  2. 手首の動脈からカテーテルを挿入し心臓まで送ります
  3. 冠動脈の入り口にカテーテルを挿入します
  4. カテーテルから造影剤を注入して撮影します
  5. 造影を見ながら血管の狭くなっている部位を特定します
  6. 病変部をバルーン(風船)で膨らませ、ステント(金属製の網目状の筒)を留置します

経皮的冠動脈形成術(PCI) の治療方法

【 ステントの種類 】

日本で使用可能なステントは、大きく分けて通常の金属ステントと、金属の上に薬剤が塗ってある薬剤溶出性ステントの2種類があります。
薬剤溶出性ステントは、ステンレスの金網の表面に再狭窄を予防する効果のある薬剤がコーティングされたものです。
どちらのステントを使用するかは、冠動脈の状態、持病等を考慮して、最適と考えられるステントを使用しています。

冠動脈バイパス手術

経皮的冠動脈形成術で治療ができない患者さんは、冠動脈バイパス手術を行います。
※ この治療が必要な患者さんは、連携する医療機関にご紹介させていただいています。

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治療後の生活

経皮的冠動脈形成術や冠動脈バイパス手術は、心臓への血流を再び確保するのに、非常に有効な手段です。
しかし、再び血流障害が起きるリスクもありますので、治療後は心臓に良い生活を送る心がけが非常に重要です。
健康的な生活習慣により、冠動脈病変の進行を予防したり遅らせたりする効果が期待できます。

健康的な生活の一例

治療後の生活について
  1. 血圧を管理する
  2. コレステロール値を管理する
  3. 糖尿病管理(血糖値)を維持する
  4. 適正体重を維持する
  5. 健康的な食生活を維持する
  6. 適度な運動をする
  7. 禁煙する
  8. ストレスの軽減に努める

治療を行っても、生活習慣の改善をしなければ、狭心症や心筋梗塞を再発するリスクは高いままです。
一度、狭心症や心筋梗塞にかかった患者さんは、同年代の人と比べて再発率が100倍近くにのぼると言われています。
治療をきっかけに生活習慣の改善を行うことによって、元気に長生きできるよう頑張りましょう。

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